Web小説の最適なフォーマットってなんだろな、という話。
Web小説の書き方として、いくつかパターンがあると思う。
- 紙の本と同じように書く
- 適切に空行を入れる
1. 紙の本と同じように書く
例えばこんな感じ
この頃底冷えするようになってきた。秋の足音を聞いたのは随分と前で、今では冬の吐息が聞こえそうなほどだ。夜は特に冷え込む。
アキラはぶるりと震えると、ベッドから抜け出した。腹になにか入れたいとリビングに下りる。と、明かりがついていた。どうやら友人のミライがまだ起きているらしい。
「あれ、寝たんじゃなかったの?」
「ちょっと目が覚めちゃって」
「へえ、昔は居眠りの常習犯だったアキラがねぇ」
それは学生の頃だ。もう随分と昔の話だった。
文章は無茶苦茶適当に書いたやつ。おしゃれな短文は書けなかったので許して。
2. 適切に空行を入れる
だとこんな感じ。
【パターン1】台詞の前に空行を入れる
この頃底冷えするようになってきた。秋の足音を聞いたのは随分と前で、今では冬の吐息が聞こえそうなほどだ。夜は特に冷え込む。
アキラはぶるりと震えると、ベッドから抜け出した。腹になにか入れたいとリビングに下りる。と、明かりがついていた。どうやら友人のミライがまだ起きているらしい。
「あれ、寝たんじゃなかったの?」
「ちょっと目が覚めちゃって」
「へえ、昔は居眠りの常習犯だったアキラがねぇ」
それは学生の頃だ。もう随分と昔の話だった。
【パターン2】1行ごとに空行を入れる
この頃底冷えするようになってきた。秋の足音を聞いたのは随分と前で、今では冬の吐息が聞こえそうなほどだ。夜は特に冷え込む。
アキラはぶるりと震えると、ベッドから抜け出した。腹になにか入れたいとリビングに下りる。と、明かりがついていた。どうやら友人のミライがまだ起きているらしい。
「あれ、寝たんじゃなかったの?」
「ちょっと目が覚めちゃって」
「へえ、昔は居眠りの常習犯だったアキラがねぇ」
それは学生の頃だ。もう随分と昔の話だった。
あと上とは別に、
- 文頭の空白を入れない
という書き方もある。
たぶんこれはスマホで書くとそうなるのでは? と思っている。
以下な感じ。
この頃底冷えするようになってきた。秋の足音を聞いたのは随分と前で、今では冬の吐息が聞こえそうなほどだ。夜は特に冷え込む。
アキラはぶるりと震えると、ベッドから抜け出した。腹になにか入れたいとリビングに下りる。と、明かりがついていた。どうやら友人のミライがまだ起きているらしい。
「あれ、寝たんじゃなかったの?」
「ちょっと目が覚めちゃって」
「へえ、昔は居眠りの常習犯だったアキラがねぇ」
それは学生の頃だ。もう随分と昔の話だった。
さて、どれが読みやすいか?
人によるし、文体にもよるかなあ、という気がする。
例で使ったような文章なら個人的には、「1」か、「2のパターン1」かなあ。
もっと段落の文字数が長ければ、こまめに空行を入れたほうがいいかもしれない。
逆にもっと一行が短くて、改行も早い場合は、あんまり空行を入れすぎると逆に縦長になって読みづらくなるのでは、と思う。
結局は小説による。
私の好みは「1」なのだけれど、「1」で無茶苦茶読みにくい小説もあるし、すらすらと読めるものもある。
でも「2のパターン1」だと、「1」だと多少読みにくいものでも気にせず読めることがある。
そう考えると、私は
「2のパターン1」> 「1」 > 「2のパターン2」
の順が読みやすいかな。
で、読者の目線ではなく作者としてはどれか、というと、私は圧倒的に「1」がやりやすい。空行のタイミングとか考えるのが面倒だよ。あと空行を入れると縦長になるので、修正したい場合にスクロールするのが面倒。
なので私は投稿するときは「1」でやっている。
今の所「読みにくい!」と言われたことがないので、言われるまではまあいいかなって。
実際読みにくくてもよほどのことがない限り、作者に「読みにくい!」とは言わない気がするので、もしかしたら誰かは読みにくいと思っているのかもしれないけど。
でも、もしもフォーマットを変えたとしても、「前のほうが読みやすかった」と言う人はいるのだろうから、よほど読む人が誰もいなくて、万策尽きた!となるまではこのままでいいや、と思っている。
結局の所、自分がやりやすいようにやりたいか、多少労力を払ってでも読みやすいようにやるか、かな。
私はそこらへんを気にして書かなくなったら本末転倒なので、今のところは自分のやりやすいようにやるようにしている。