書綴日記

小説書いたり、徒然

短編(中編)連作について振り返り

2021年の目標だった短編(ただ1編5万くらいなので、分類的にはおそらく中編)連作がこの間、一旦終わった。

後は細かい修正が入ると思うが、大幅な改稿はしないはず。

かなりゆっくりと進めた話だが、振り返りをしたいと思う。

 

 

小説の概要

■経緯

WEB小説系の話ではなく、現実系?純文学系?の重めの話が書きたいと思って、ネタメモの中からそこそこテーマがあり、書けそうなものを探してぱっと見つけたのがそれだった。

 

■内容

話をスムーズに進めるためにSFチックな前提条件を追加した、悩める思春期のこどもが性別を中心に色々思い悩む話。

 

■期間

はっきりとは覚えていないけれど、2年位?

去年完結させたWEB小説を書き始める前か同じくらいに始めて、今までかかったので。

 

■文字数

ざっくり15万字くらい。

 

■備考

一応、ノルマは以下で書こうとしていたけれど、まあ、普通に無理だった。

・平日……500文字

・休日……3000文字

 

WEB小説を書いていた時は、以下でやっていたが、それより文章や描写をしっかりしようとしてだいぶ筆が重くなった。

・平日……1000文字

・休日……5000文字

 

展開に詰まったり、進めたい方向が分からなくなったり、描写に説得力がないと書き直したりして、かなり書かない期間があった。

 

完走後の反省

■良かったこと

  • 完結まで書けたこと
  • なんだかんだ5分の2ほど書き直したが、ある程度は納得できる形で終えられた

 

■悪かったこと

  1. プロットの細部を詰めていないけどたぶんいける!と突っ走った結果、かなりの書き直しが発生した
  2. (1にも関係するが、)自分の主張を突き詰めていなかったために、迷走した
  3. 主人公のキャラ立てがあまりできていない気がする

 

それぞれの補足。

 

1.プロットの細部を詰めていないけどたぶんいける!と突っ走った結果、かなりの書き直しが発生した

プロットの段階で結構曖昧だったり、この展開、違和感があるなあ、とぼんやりと思ってはいたものの、実際書いてみりゃどうにかなるだろ!と進めていった結果、かなりの書き直しが発生した。

特に第3章はまるまる書き直した。

ただどうにかいけるやろ!と進んでも他の小説の時は問題なかった。

しかしなぜ今回は駄目だったかというと、自分が望んだ完成度の違いかなと。この小説は9割くらいの完成度を求めていたけれど、他のWEB小説系は6-7割程度の完成度があればいいと思っていた。

なので、多少違和感がある展開でも話を終わらせることの方が重要だったので、立ち止まって考えたりはせずに、そのまま突っ走っていた。

が、今回の話は後々自分が読んで「ああ、妥協したなあ」と思いたくなかったために、一進一退だったり、納得できる展開を考えるのに悩んで止まったりした。また頭の中にぼんやりと完成形があって、期待値が高かったので、書いていてその期待値まで完成度を高められないと分かってしまうと途端にやる気が無くなって文字を書かない日が続いた。

プロット段階でもっと時間を掛けて詰めるか、あるいはそのまま突っ走ってしまった方がよかったかも。でも実際に突っ走っていたら、駄作(今の内容はどうかは置いておく)になって、今まで掛けてきた時間が無駄になったと思うので、まあ、今回についてはプロット段階でもっと詰めておくべきだった。

 

2.(1にも関係するが、)自分の主張を突き詰めていなかったために、迷走した

これもかなり遅れた原因。

テーマがテーマだったので、一般論ではつまらないし、だからといって自分の主張を、となるとかなり難しいものだった。好みの話程度のあれそれとか、みんな違ってみんな良い、で軟着陸させることができるようなテーマだったらともかくとして、そういうものではなかったので。自分のスタンスが無茶苦茶読者に値踏みされるだろうし、繊細な問題なので無神経な主張をしてもいけない。となるととても難しかった。

しかも自分も時間が経つとともに考えが成熟していって当初の結末とは全く違う場所に着地させることになった。(今でもこの終わりでいいか悩んでもいる。無難すぎないか?)

これは難しいテーマだともっと前から気づくべきだったし、(たぶんあの時はできなかっただろうけれど、)プロット段階でもっと情報収集や自分の主張を細かく分析すべきだった。

どう考えても軽く書けるテーマではなかった。

書かなければよかったとは思わないが、初心者(長編2作目、硬めの小説1作目)で手を出すものでもなかったかな、という気はする。

 

3.主人公のキャラ立てがあまりできていない気がする

基本的に主人公が思い悩んで、いろいろあって成長するよ!という話で、そこに特殊ななにか(ファンタジーとか頭脳戦とか、エンタメとか)がない話なので、キャラクター描写が難しかった。

そもそもこれは前作の段階から自分の弱点として分かっていたことではある。

今回はエンタメ系の話ではないので、まあそこまでキャラ立ちがしっかりしていなくてもいいとは思うが、今後エンタメ系の話を書くのであれば、もっと初めからキャラをしっかりと構想しておくべきだと思う。

 

まとめ

総評として、

  • テーマはしっかり選ぶ
  • 硬めの小説を書く場合は、プロットも詰める
  • キャラクター造形を事前にしっかりしておく

という感じか?

あと別枠で、硬めの小説なのにいい感じの比喩があまりできていなかったとか、後半に連れて簡素な表現で書いていたとかあるので、妥協しないで修練あるのみ? という感じ。

まあ、次のテーマはみんな違ってみんな良い、って感じで「個人の感想です」が許される話にしたいかな。